Loop
ACIDMAN 2003年 ランキングへ
物凄い速度で回転しながらの一点突破。
とにかくハイファイなサウンド。
出会い頭でいきなり持ってかれる力強さがあります。
1曲目2曲目と勢いのある曲が連続、3でややアクセル緩めて聞かせるタイプの英詞の曲。4でまたも炸裂。
頭4曲でやられます。
5曲目インストを挟んで以降6~10までの良い意味で押し付けがましくない曲。
そして11、12で最後きっちり聴かせます。
本作を名盤たらしめる要素として、この曲順の間違いの無さがあると思います。
個人的にベストトラックは2。アマゾンのレヴューでも抜粋している方がおりますが「白波のように生まれたのだろう/全てを描くつもりで」このラインは何故かグッときてしまいます。
次点が11。インディーズ時代の「酸化空」収録曲を再演再収録したもので、アレンジは殆ど変わっていませんがスケール感がアップしています。タイトルも好きです。
あとは8のヴォーカルがちょっと玉置浩二氏を連想させたりします。良い声質ですよね。
1STアルバムは特別感銘を受けた作品ではなかったので、正直侮っていたのですが、この2NDアルバムで完全に化けた、といいますかポイントが定まったのでしょう。最初、視聴機で聴いて「ん!?」となりました。音自体がとにかく新しかったんです。
タイトかつダイナミックな演奏、生命そのもの世界そのものの仕組みを描こうとする大それた歌のテーマ。
レコーディング方法にもその秘密があると推測しますが、このバンドの音には聴いてすぐにそれとわかる個性があります。
紛れも無い3ピースのロックバンドでありながら本作の感触はエレクトロニカに近い印象を受けます。
レディオヘッドのKID Aはエレクトロニカの方法論を使用し、センセーショナルなアルバムとなりましたが、本作はロックバンドの通常の方法論のままで新しい響きを獲得した、実はとても重要な作品ではないかと思っています。
因みに本作、今は懐かしの悪名高きCCCDです。
通常CDなら更に良い音だったのでしょうか。
バンド名もジャケットもタイトルも本作にとてもよく合っています。イメージは白。真っ白い傑作です。
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