Richmondo High
GREAT3 1995年 ランキングへ
POPなメロディーと甘い歌声には情けない程やるせなく哀愁漂う詞。
さり気無く洒落たサウンドの1stアルバムは当時、所謂渋谷系にも括られていたと記憶しています。
2nd→3rdと進むにつれてメインヴォーカル/ギターの片寄氏の精神状態の表れか、どんどんズブズブにマズイ感じに。4thはプロトゥールズの大々的な導入がサウンドをとめどなく拡大・拡散させてしまった感。5thは片寄氏のソロ作同様シカゴ音響派との作品ですが静けさに寄った印象で持ち味の部分的な拡大。と、それぞれそれ故の魅力があり全て好きな作品ですが、どこかしら安定感を欠いた印象があります。それらに比べ本作と6thは楽曲の粒が揃っている印象と安定感、持ち味が全方位的に程良く発揮されているように思います。
簡単に曲解説。
まず表題曲#1。ガレージロックなビートに合わせて何やら喚いています。こけら落しと言いますか禊祓(みそぎはらえ)と言いますか、そんな感じの曲です。少々面食らうかも知れません。
#2~6までメロウな中にも力強さのある、または力強くもメロウな良曲が並びます。
#7。シールズ&クロフツの「想い出のサマーブリーズ」のカヴァーは原曲のまま英語で歌われますが浮いている印象は全く無く、アルバムの折り返し点に収録してある曲順も絶妙です。
#8~9、ドライヴ感のある曲が連続で。でもやはり黄昏ています。
#10。黄昏そのもののような。
#11、タイトル通りギターソロがメインの割と元気なインスト。箸休め的な、次曲に備え一旦リセットな印象。
#12。情けなさそのもののような。
#13。日曜の夜の国道、バイパスを車で走っていくような。
私的ベストトラックはその時の気分で#5か#10。時々#6。極稀に#12。
良曲揃いの名盤です。
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